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ブログ

2026.08.24

自分を好きになれない人の心理 〜なぜ自分にだけ厳しくなってしまうのか?〜

「自分のことが好きになれない」

「人の良いところは見つけられるのに、自分の良いところはわからない」

「ちょっと失敗しただけなのに、いつまでも自分を責めてしまう」

「人には『そんなに気にしなくていいよ』と言えるのに、自分にはそう言えない」

「褒められても、素直に受け取れない」

「もっと自分を好きになった方がいい、と言われるほど苦しくなる」

そんな経験はありませんか?

例えば、

友人が仕事で失敗して落ち込んでいたら、

「そんなこともあるよ」

「十分頑張ってるじゃん」

「一回の失敗で全部が決まるわけじゃないよ」

と声をかけられる。

ところが、

自分が同じ失敗をすると、

「なんでこんなこともできないの?」

「本当にダメだな」

「もっとちゃんとしなきゃ」

と、自分を責めてしまう。

不思議ですよね。

同じ出来事なのに、他人に使う言葉と、自分に使う言葉がまるで違う。

前回の記事では、

「自己肯定感が低い人の心理」

についてお話ししました。

そこで、

自己肯定感とは、

「自分は素晴らしい」と思い込むことではなく、

うまくできない日にも、自分自身との関係を切らずにいられること

だとお伝えしました。

では、ここでもう一つ疑問が生まれます。

なぜ私たちは、

他人には優しくできるのに、

自分にだけ、こんなにも厳しくなってしまうのでしょうか?

そして、

自分を好きになれない人が、

無理に「自分を好きになろう」としなくても、

自分自身との関係を少しずつ変えていくことはできるのでしょうか?

今回は心理学の物知り博士👨🏼‍🏫と助手🧑🏼‍🎓と一緒に、

「自分を好きになれない心理」と「自己批判」

について、じっくり紐解いていきましょう。

結論:自分を好きになれない人は「自分が嫌い」なのではなく、自分を厳しく扱う方法を覚えてきた

助手🧑🏼‍🎓

「博士。」

博士👨🏼‍🏫

「なんじゃ?」

助手🧑🏼‍🎓

「自分を好きになるには、どうしたらいいんでしょう?」

博士👨🏼‍🏫

「ふむ。」

「では助手くんは、今、自分を好きなのかね?」

助手🧑🏼‍🎓

「……日によります。」

博士👨🏼‍🏫

「正直でよろしい。」

助手🧑🏼‍🎓

「でも、“自分を好きになりましょう”って、よく言いますよね?」

博士👨🏼‍🏫

「言うのう。」

「じゃが、自分を好きになれない人にとっては、その言葉が新しい宿題になることもあるんじゃ。」

例えば、

「自分を好きになれない」

と悩んでいる人に、

「もっと自分を好きになりましょう」

と言う。

すると、

「自分を好きになれない私は、やっぱりダメなんだ」

となってしまうことがあります。

助手🧑🏼‍🎓

「自己肯定するために、自己否定してますね……。」

博士👨🏼‍🏫

「そうなんじゃ。」

だから、

最初から、

「自分を好きになる」

ことを目標にしなくてもいいのです。

まず必要なのは、

なぜ自分は、自分にこんなにも厳しくなったのか?

を理解すること。

そして、

自分を好きになるより先に、

自分を必要以上に傷つけない関係を作ること。

ここから始めてもいいのです。

【セルフチェック】あなたは「自分にだけ厳しい人」になっていませんか?

次の項目を読んで、当てはまるものがあるか確認してみてください。

□ 小さな失敗でも長く引きずる

□ 「もっとちゃんとしなければ」とよく思う

□ 人から褒められても素直に受け取れない

□ 自分の長所より欠点の方がすぐに見つかる

□ 他人の失敗には寛容なのに、自分の失敗は許せない

□ 人に迷惑をかけると強い罪悪感を覚える

□ 休んでいると「怠けている」と感じる

□ 何かできても「このくらい普通」と思ってしまう

□ 自分より優れている人を見ると落ち込む

□ 昔の失敗を思い出して自分を責めることがある

□ 「どうせ私なんて」と考えることがある

□ 人に頼ることが苦手

□ 「弱い自分」を見せたくない

□ できなかったことばかり頭に残る

□ 自分に対して「情けない」「ダメだ」と言うことがある

□ 自分の気持ちより「正しいこと」を優先しやすい

□ 誰かから否定されると、自分全体を否定されたように感じる

□ 自分を好きになろうとしても、どこか白々しく感じる

助手🧑🏼‍🎓

「博士……。」

「僕、自分専属の厳しい上司を24時間雇っているみたいです。」

博士👨🏼‍🏫

「しかも給料も払わず働いてくれる。」

助手🧑🏼‍🎓

「お得……ではないですね。」

博士👨🏼‍🏫

「かなり疲れるじゃろうな。」

※このチェックは診断ではありません。自分自身への接し方の傾向に気づくための目安としてお使いください。

「自分が嫌い」と「自分を厳しく評価する」は同じではない

「自分が嫌い」

という言葉を、

もう少し細かく見てみましょう。

例えば、

「自分の優柔不断なところが嫌い」

「人の顔色を気にする自分が嫌い」

「すぐ落ち込む自分が嫌い」

「何も続けられない自分が嫌い」

「本音を言えない自分が嫌い」

このとき、

本当に、

自分という人間のすべて

が嫌いなのでしょうか?

多くの場合、

そうではありません。

自分の中にある、

「ある特徴」

「ある行動」

「ある感情」

「ある過去」

を嫌っている。

そして、

その一部分への評価を、

自分全体に広げている

ことがあります。

例えば、

「断れなかった」

という一つの行動から、

「私は弱い人間だ」

となる。

「仕事で失敗した」

という一つの出来事から、

「私は能力がない」

となる。

「人に嫉妬した」

という一つの感情から、

「私は性格が悪い」

となる。

博士👨🏼‍🏫

「一枚の葉っぱを見て、“この木は全部ダメだ”と決めているようなものじゃ。」

助手🧑🏼‍🎓

「ずいぶん大胆な採点ですね。」

なぜ自分にだけ厳しくなってしまうのか?

では、

その厳しさは、

どこからやってきたのでしょう?

原因は一つではありません。

家庭環境。

学校。

友人関係。

恋愛。

仕事。

社会の中で求められてきた役割。

さまざまな経験が関係します。

例えば、

失敗したときに、

「どうしてできないの?」

と言われることが多かった。

100点なら褒められるけれど、

80点だと、

「あと20点は?」

と言われた。

泣いたときに、

「そんなことで泣かないの」

と言われた。

困っていても、

「自分でやりなさい」

と言われた。

人に迷惑をかけると、

強く叱られた。

兄弟や友達と、

よく比較された。

こうした経験が繰り返されると、

少しずつ、

「自分に厳しくしていれば、失敗を防げる」

という学習が生まれることがあります。

自分を責める声は、最初から自分の声だったとは限らない

助手🧑🏼‍🎓

「博士、自分の頭の中で聞こえる言葉って、全部自分の考えですよね?」

博士👨🏼‍🏫

「そうとも限らんぞ。」

例えば、

何か失敗したとき、

「もっとちゃんとしなさい」

という言葉が出てくる。

その言葉は、

昔、誰かからよく言われていた言葉かもしれません。

「人に迷惑をかけるな」

「弱音を吐くな」

「しっかりしなさい」

「もっと頑張れるでしょ」

「そんなこともできないの?」

子どもの頃、

外側から何度も聞いていた言葉が、

いつしか、

自分の内側の声になる

ことがあります。

昔は、

親や先生が言っていた。

大人になると、

誰も言っていないのに、

自分が自分へ言う。

助手🧑🏼‍🎓

「外にいた厳しい先生が、心の中に引っ越してきたみたいですね。」

博士👨🏼‍🏫

「しかも家賃を払わん。」

「自分を責めること」は自分を守る方法だったのかもしれない

ここからが、

今回の記事の大切なところです。

自分を責めることは、

一見すると、

自分を傷つける行為に見えます。

でも、

その奥には、

自分を守ろうとする目的

が隠れていることがあります。

例えば、

「もっと頑張れ」

という声。

その目的は、

失敗しないようにすることかもしれません。

「人に嫌われるな」

という声。

その目的は、

孤立しないようにすることかもしれません。

「弱音を吐くな」

という声。

その目的は、

傷つけられないようにすることかもしれません。

「ちゃんとしろ」

という声。

その目的は、

人から責められないようにすることかもしれません。

博士👨🏼‍🏫

「つまり、“自分を責める声”も、最初から自分を苦しめるために生まれたとは限らんのじゃ。」

助手🧑🏼‍🎓

「守ろうとしてるんですか?」

博士👨🏼‍🏫

「そういう場合もある。」

「もう二度と傷つかないように、先に自分で自分を厳しく管理している」

とも考えられるんじゃ。

「他人に責められる前に、自分で自分を責める」

例えば、

仕事でミスをした。

上司から何か言われる前に、

「本当に私はダメだ」

「なんでこんなこともできないんだ」

と、自分を責める。

すると、

誰かから叱られる前に、

自分で罰を与えたような状態になります。

助手🧑🏼‍🎓

「それで何か安心するんですか?」

博士👨🏼‍🏫

「少なくとも、“私は反省している”という感覚は持てるじゃろう。」

自分を責めることで、

「次は失敗しないようにしよう」

「もっと頑張ろう」

と、自分をコントロールできる。

だから、

自己批判は、

ある意味では、

自分を改善するための方法

として身についたのかもしれません。

でも「厳しくすれば伸びる」とは限らない

例えば、

あなたが新人を育てる立場だとします。

新人が失敗するたびに、

「なんでこんなこともできないんだ!」

「本当にダメだな!」

「次失敗したら終わりだからな!」

と毎日言い続けたら、

どうなるでしょう?

助手🧑🏼‍🎓

「会社に来なくなるかもしれません。」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃろうな。」

ところが、

私たちは自分自身に対して、

似たようなことをしている場合があります。

「もっと頑張れ」

「まだ足りない」

「何をやっているんだ」

「こんな自分じゃダメ」

それを、

毎日、

何年も、

自分に言い続ける。

博士👨🏼‍🏫

「もし自分自身が“自分という会社の社員”なら、とっくに転職サイトを見ているかもしれんのう。」

自分に厳しい人ほど「頑張れる人」であることも多い

ここは、

ぜひ知っておいてほしいところです。

自分に厳しい人は、

その厳しさによって、

ここまで頑張ってこられた可能性もあります。

「もっと頑張れ」

と自分に言ったから、

勉強できた。

仕事を続けられた。

人から信頼された。

責任を果たしてきた。

だから、

「自己批判なんて全部やめましょう」

と単純には言えません。

博士👨🏼‍🏫

「古い杖のようなものかもしれんな。」

助手🧑🏼‍🎓

「杖?」

博士👨🏼‍🏫

「長い間、その杖があったから歩いてこられた。」

「じゃから、“そんな杖は捨てなさい”と言われても怖いじゃろう?」

助手🧑🏼‍🎓

「確かに。」

博士👨🏼‍🏫

「大切なのは、杖を責めることではない。」

「今の自分には、もっと歩きやすい方法がないか探すことじゃ。」

自分に厳しい人ほど「できたこと」を認めない

例えば、

一週間、

仕事を頑張った。

金曜日の夜。

普通なら、

「今週もよく頑張った」

と思ってもいいはずです。

ところが、

自分に厳しい人は、

「でも、あれが終わっていない」

「もっとできたはず」

「あの人はもっと頑張っている」

と考える。

助手🧑🏼‍🎓

「ゴールした瞬間に、ゴールテープを10メートル先へ動かしてますね。」

博士👨🏼‍🏫

「そうなんじゃ。」

頑張る。

できる。

「このくらい普通」

さらに高い基準を設定する。

また頑張る。

すると、

いつまで経っても、

「私は十分やった」

という感覚を持てません。

「普通」という言葉が、自分の努力を消してしまう

「仕事へ行くのは普通」

「家事をするのは普通」

「子育てするのは普通」

「約束を守るのは普通」

「人に優しくするのは普通」

もちろん、

社会生活の中では、

当たり前とされることもあります。

でも、

「当たり前だから評価しない」

を続けると、

自分が毎日している努力が、

すべて自己評価から消えてしまいます。

例えば、

一日に10個のことをやった。

9個は「できて当然」。

1個失敗した。

すると、

自己評価に残るのは、

失敗した1個だけ。

助手🧑🏼‍🎓

「博士、それは採点方式が厳しすぎません?」

博士👨🏼‍🏫

「しかも本人だけ知らずに採用している採点方式かもしれん。」

「自分が嫌い」は、実は“理想の自分との差”を見ていることがある

自分を嫌いになるとき、

私たちは、

実際の自分だけを見ているとは限りません。

頭の中には、

「こうあるべき自分」

がいることがあります。

もっと自信がある私。

もっと仕事ができる私。

もっと優しい私。

もっと痩せている私。

もっと人から好かれる私。

もっと感情をコントロールできる私。

もっと成功している私。

そして、

その理想の自分と、

今の自分を比較する。

理想の自分:100点

今の自分:60点

すると、

足りない40点ばかりを見る。

助手🧑🏼‍🎓

「60点あることは無視ですか?」

博士👨🏼‍🏫

「心は時々、“不足専門の会計士”になるからのう。」

「なりたい自分」と「ならなければならない自分」を分ける

ここで、

一つ大切な区別があります。

なりたい自分

と、

ならなければならない自分

です。

例えば、

「もっと人に優しくなりたい」

なら、

自分の価値観かもしれません。

でも、

「優しくなければ人から嫌われる」

なら、

不安から生まれたルールかもしれません。

「仕事ができるようになりたい」

と、

「仕事ができなければ価値がない」

も違います。

「成長したい」

と、

「今の自分ではダメだから変わらなければ」

も違います。

博士👨🏼‍🏫

「前者は、“行きたい場所”じゃ。」

「後者は、“ここにいてはいけない”という逃避になることがある。」

助手🧑🏼‍🎓

「同じ目標でも、出発点が違うんですね。」

自分を好きになるより「自分を敵にしない」

ここで、

この記事の中心となる考え方をご紹介します。

自分を好きになれないなら、

無理に好きにならなくても構いません。

まず、

自分を敵にしないこと

から始めてみてください。

助手🧑🏼‍🎓

「自分を敵にしない?」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃ。」

例えば、

仕事で失敗した。

「私は最高!」

と思う必要はありません。

でも、

「私は最低だ」

まで言わなくていい。

人に嫌われた。

「私は魅力的!」

と思えなくてもいい。

でも、

「誰からも愛されない人間だ」

とまでは決めなくていい。

今日は何もできなかった。

「最高の一日だった!」

と言わなくていい。

でも、

「私は怠け者だ」

と自分を攻撃しなくてもいい。

つまり、

自己否定から自己肯定へ、

一気にジャンプする必要はありません。

まずは、

自己否定から“中立”へ移動する。

これだけでも、

大きな変化です。

「自分が好き」ではなく「自分に興味を持つ」

助手🧑🏼‍🎓

「でも博士、自分を好きじゃないなら、どう関わればいいんでしょう?」

博士👨🏼‍🏫

「好きになる前に、知ってみたらどうじゃ?」

例えば、

「どうして私は、こんなに失敗が怖いんだろう?」

「どうして人に嫌われることが、こんなに怖いんだろう?」

「どうして休むと罪悪感が出るんだろう?」

「どうして褒められても受け取れないんだろう?」

「どうして私は、こんなに頑張っているんだろう?」

自分を評価するのではなく、

自分を理解する。

「良い・悪い」

ではなく、

「なぜ?」

へ変える。

博士👨🏼‍🏫

「裁判官から研究者になるんじゃ。」

助手🧑🏼‍🎓

「判決を出すんじゃなくて、観察する。」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃ。」

この視点だけでも、

自分との関係は大きく変わります。

自分を責めたくなったときの「5ステップ」

ここからは、

具体的な実践方法をご紹介します。

ステップ① 自分を責めている言葉に気づく

まず、

自分の頭の中で、

どんな言葉が流れているか観察します。

例えば、

「もっとちゃんとしろ」

「何やってるの?」

「こんなこともできないの?」

「情けない」

「もっと頑張らなきゃ」

この段階では、

直そうとしなくても構いません。

まず、

「私は今、自分にこう言っているんだ」

と気づきます。

ステップ② 「誰に同じ言葉を言える?」と考える

例えば、

「こんなこともできないなんて、本当にダメだ」

と自分に言ったとします。

そこで、

想像してください。

あなたの大切な友人が、

まったく同じ失敗をした。

その人にも、

同じ言葉を言えるでしょうか?

もし言えないなら、

自分にだけ特別に厳しい基準を使っている

可能性があります。

ステップ③ その厳しい声の「目的」を探す

ここが重要です。

その声を、

すぐ消そうとしません。

代わりに、

こう聞いてみます。

「この声は、何を心配しているんだろう?」

例えば、

「もっと頑張れ」

失敗してほしくない。

「人に嫌われるな」

一人になってほしくない。

「ちゃんとしろ」

人から責められてほしくない。

「弱音を吐くな」

傷つけられてほしくない。

すると、

ただの「嫌な声」ではなく、

不器用に自分を守ろうとしている部分

として見えてくることがあります。

ステップ④ 「目的は残して、方法だけ変えられない?」と考える

例えば、

内側の声が、

「失敗から守りたい」

と思っている。

では、

自分を罵倒する以外に、

失敗を減らす方法はないでしょうか?

チェックリストを作る。

人に相談する。

事前に準備する。

休息を取る。

振り返りをする。

つまり、

目的は同じでも、手段は変えられます。

博士👨🏼‍🏫

「目的地へ行くために、毎回いばらの道を選ぶ必要はないんじゃ。」

ステップ⑤ 「今の自分に必要な言葉」を選ぶ

最後に、

自分を甘やかす言葉ではなく、

今の自分が前へ進むために役立つ言葉

を選びます。

例えば、

×「本当にダメだ」

○「失敗したね。何が原因だったか見てみよう」

×「もっと頑張れ」

○「今必要なのは努力?それとも休息?」

×「こんなことで落ち込むな」

○「それくらい大切だったから、落ち込んでいるんだね」

×「人に迷惑をかけるな」

○「必要なときには助けを借りてもいい」

自分に優しくするとは、

何でも、

「大丈夫、大丈夫」

と言うことではありません。

自分を傷つけずに、自分を導く言葉を選ぶこと

なのです。

今日からできる「親友だったら何と言う?ワーク」

これは、

非常にシンプルですが、

自分への接し方に気づきやすいワークです。

最近、

自分を責めた出来事を一つ思い出してください。

そして紙に、

次の4つを書きます。

① 何が起きた?

例:

仕事で説明を間違えた。

② 自分に何と言った?

「なんでこんなこともできないんだろう」

「本当に情けない」

③ 親友が同じ失敗をしたら何と言う?

「誰にでも間違いはあるよ」

「次に直せばいいんじゃない?」

「緊張していたんだから仕方ないよ」

④ その言葉を、自分にも10%だけ向けるなら?

「今回は間違えた。でも次に修正できる」

「緊張していた中では、よくやった部分もある」

「失敗したからといって、全部がダメなわけではない」

助手🧑🏼‍🎓

「100%信じられなくてもいいんですか?」

博士👨🏼‍🏫

「もちろんじゃ。」

「いきなり親友になる必要はない。」

「まずは、自分への敵意を10%減らすくらいでも十分なんじゃよ。」

「自分を好きになれない」ときの3つの質問

自分を嫌いだと感じたとき、

次の3つを問いかけてみてください。

① 私は「自分の何」が嫌いなのだろう?

「自分が嫌い」

ではなく、

具体的にします。

優柔不断なところ?

失敗するところ?

人に合わせてしまうところ?

過去の自分?

外見?

仕事ができないと感じるところ?

すると、

「自分のすべてが嫌い」

ではなく、

一部分への評価

だったことに気づくかもしれません。

② その部分は、何のためにそうなったのだろう?

例えば、

人の顔色を気にする。

人間関係を壊さないためだったかもしれない。

断れない。

嫌われないためだったかもしれない。

完璧主義。

失敗して傷つかないためだったかもしれない。

本音を言えない。

関係を守るためだったかもしれない。

もちろん、

今もその方法が必要とは限りません。

でも、

「理由があった」と理解すること

と、

「こんな自分はダメ」

と責めることは、

まったく違います。

③ 今の自分なら、もっと優しい方法を選べるとしたら?

昔は、

人に合わせることでしか関係を守れなかった。

でも今なら、

丁寧に意見を伝える方法を学べるかもしれない。

昔は、

完璧にすることでしか安心できなかった。

でも今なら、

小さく試して修正する方法を選べるかもしれない。

昔は、

自分を責めることでしか頑張れなかった。

でも今なら、

自分を励ましながら前へ進む方法

を覚えられるかもしれません。

「自分を許す」とは、過去を正当化することではない

「自分を好きになれない」

という人の中には、

過去の自分を許せない人もいます。

「あのとき、もっとこうすればよかった」

「どうしてあんなことを言ったんだろう」

「あんな選択をした自分が嫌い」

でも、

自分を許すことは、

「私は何も悪くなかった」

と思うことではありません。

間違いは、

間違いとして認めていい。

必要なら、

謝ってもいい。

反省してもいい。

改善してもいい。

ただ、

過去の一つの行動を理由に、現在の自分まで永遠に罰し続ける必要があるか?

ということです。

博士👨🏼‍🏫

「反省には未来がある。」

「自己処罰には、未来がなくなることがある。」

あのときの自分には「あのときの自分なりの理由」があった

今の自分から見れば、

「あのとき、こうすればよかった」

と思えることがあります。

でも、

今のあなたには、

その経験があります。

知識があります。

時間が経っています。

少し成長しています。

あのときのあなたには、

今のあなたが持っているものが、

まだなかったかもしれません。

博士👨🏼‍🏫

「今日の地図を持って、昨日迷った自分を責めるのは、少し酷じゃろう?」

助手🧑🏼‍🎓

「確かに……。」

だから、

過去を振り返るときは、

「なぜあんなことをしたんだ」

だけではなく、

「あのときの私は、何が見えていたんだろう?」

と考えてみる。

すると、

過去の自分への見方が、

少し変わることがあります。

自分を好きになる前に「自分の味方になる」

助手🧑🏼‍🎓

「博士。」

「結局、自分を好きになった方がいいんですか?」

博士👨🏼‍🏫

「好きになれたら、それは素敵なことじゃ。」

「じゃが、“好き”という感情は、命令して作るものではないじゃろう?」

誰かに、

「今日からこの人を好きになりなさい」

と言われても、

難しいですよね。

自分に対しても同じです。

だから、

まずは、

「好き」

でなくてもいい。

自分の味方になる。

失敗したとき、

一緒に考える。

傷ついたとき、

さらに殴らない。

疲れたとき、

休ませる。

間違えたとき、

必要なことを教える。

怖いとき、

「怖いよね」と認める。

博士👨🏼‍🏫

「好きになれない日にも、味方ではいられる。」

この考え方は、

とても大切です。

自分との関係は「一生続く人間関係」

考えてみると、

私たちは人生の中で、

たくさんの人と出会います。

家族。

友人。

恋人。

職場の人。

先生。

お客さん。

でも、

生まれてから最後まで、

ずっと一緒にいる人が一人だけいます。

自分自身です。

助手🧑🏼‍🎓

「博士、そう考えると長い付き合いですね。」

博士👨🏼‍🏫

「別居も難しいからのう。」

だから、

「自分を大好きになる」

までいかなくても、

少なくとも、自分と一緒に暮らしやすい関係を作る

ことはできます。

毎日怒鳴ってくる同居人より、

「今日は疲れたね」

と言ってくれる同居人の方が、

暮らしやすいですよね。

その同居人を、

自分の内側に少しずつ育てていくのです。

自分への優しさは「成長を止めるもの」ではない

自分に優しくすると、

「甘えてしまう」

「成長できなくなる」

と思う人もいます。

でも、

自分を大切にすることと、

自分を甘やかすことは違います。

例えば、

大切な人が試験に落ちたとします。

「大丈夫。もう何もしなくていいよ」

だけが優しさではありません。

「悔しかったね」

「よく頑張ったね」

「じゃあ、次に向けて何を変えるか一緒に考えよう」

これも優しさです。

つまり、

受け止めることと、成長することは両立します。

博士👨🏼‍🏫

「自分を蹴りながら山を登らなくてもよい。」

「背中を支えながら登ることもできるんじゃ。」

「自分を好きになれない自分」まで嫌わない

ここまで読んでも、

「でも、やっぱり私は自分が好きじゃない」

と思うかもしれません。

それでも構いません。

今すぐ、

好きになる必要はありません。

大切なのは、

「自分を好きになれない自分まで嫌う」という二重の自己否定を止めること。

例えば、

「私は今、自分を好きになれないんだな」

「それくらい、自分に厳しくして生きてきたんだな」

「簡単には変わらないよね」

と、

今の状態を理解してみる。

助手🧑🏼‍🎓

「自分を好きになれなくても、それ自体を問題にしなくていいんですね。」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃ。」

「好きになることを急ぐより、関係を修復する方が先かもしれん。」

自己受容とは「今の自分を変えないこと」ではない

自己受容という言葉も、

誤解されることがあります。

「今の自分を受け入れる」

というと、

「じゃあ、変わらなくていいの?」

と思うかもしれません。

でも、

そうではありません。

例えば、

山登りをするとき。

現在地がわからなければ、

どちらへ進めばいいかわかりません。

「私はこんな場所にいるはずじゃない!」

と現在地を否定しても、

地図は読めません。

まず、

「私は今ここにいる」

と認める。

そして、

「では、どちらへ行きたい?」

と考える。

自己受容とは、変化を諦めることではありません。

むしろ、

変化のスタート地点に、

ちゃんと立つことなのです。

「自分を変える」より「自分との関わり方を変える」

自分を好きになれないとき、

私たちは、

自分自身を改造しようとします。

もっと自信をつける。

もっと痩せる。

もっと仕事ができるようになる。

もっと人から好かれる。

もっとポジティブになる。

もちろん、

成長することは素晴らしいことです。

でも、

その前に、

もう一つ変えられるものがあります。

それが、

「自分との関わり方」です。

同じ失敗をしても、

「本当にダメだ」

と責めることもできる。

「何が起きたか見てみよう」

と考えることもできる。

同じ弱さを持っていても、

「こんな自分は嫌い」

と言うこともできる。

「ここには何か理由があるのかもしれない」

と理解することもできる。

つまり、

自分自身を変えなくても、自分との関係は今日から少し変えられるのです。

自分の中に「もう一人の味方」を育てる

これまで、

あなたの中には、

厳しい声がいたかもしれません。

「もっと頑張れ」

「失敗するな」

「迷惑をかけるな」

「弱いところを見せるな」

「ちゃんとしろ」

その声を、

無理に追い出す必要はありません。

ただ、

もう一人、

別の声を育ててみる。

「よく頑張ってるね」

「失敗したけど、次を考えよう」

「今日は疲れているんだね」

「怖かったよね」

「全部一人でやらなくてもいいよ」

最初は、

小さな声かもしれません。

厳しい声の方が、

ずっと大きいかもしれません。

でも、

少しずつ、

その声を育てる。

助手🧑🏼‍🎓

「心の中に、博士を一人置いておく感じですね。」

博士👨🏼‍🏫

「わしは家賃が高いぞ。」

助手🧑🏼‍🎓

「じゃあ自作します。」

博士👨🏼‍🏫

「それが一番じゃ。」

まとめ:自分を好きになれないなら、まず「自分を嫌わなくてもいい時間」を増やしていく

「自分が好きになれない」

そう感じると、

自分の中に、

何か大きな欠陥があるように思えるかもしれません。

でも、

もしかすると、

あなたは長い間、

自分に厳しくすることで、自分を守り、成長させ、生きてきた

のかもしれません。

失敗しないように。

嫌われないように。

迷惑をかけないように。

期待に応えられるように。

傷つかないように。

だから、

その厳しさを、

いきなり捨てなくても構いません。

まず、

「この厳しさにも理由があったのかもしれない」

と理解する。

そして、

少しずつ、

別の関わり方を覚えていく。

失敗したとき、

罵倒するのではなく、

振り返る。

疲れたとき、

怠け者と呼ぶのではなく、

休ませる。

傷ついたとき、

「弱い」と責めるのではなく、

「それくらい大切だったんだね」と理解する。

博士👨🏼‍🏫

「助手くん。」

「自分を好きになることは、素敵なことじゃ。」

「じゃが、毎日好きでいられるとは限らん。」

助手🧑🏼‍🎓

「じゃあ、何を目指せばいいんでしょう?」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃな……。」

「好きになれない日にも、自分を見捨てないこと」

「そこからで十分じゃないかのう。」

自分を好きになれない日があってもいい。

自信がない日もある。

失敗する日もある。

過去の自分を思い出して、

嫌になる日もある。

それでも、

自分の隣から、

自分までいなくならなくていい。

自分を好きになることより、自分の味方でいられること。

そこから、

自分自身との新しい関係は、

少しずつ始まっていくのです。

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次のステップ:「自分を責める癖」はどうしたらやめられる?

ここまで読んで、

「自分に厳しい理由はわかった」

「自分を責める声にも、自分を守ろうとする役割があったのかもしれない」

そう感じた方もいるかもしれません。

でも同時に、

こんな疑問も残るでしょう。

「理由はわかった。でも、自分を責めるのが止まらない」

仕事で失敗すると、

反射的に、

「またやってしまった」

と思う。

人に迷惑をかけると、

「私が悪い」

と思う。

休んでいると、

「こんなことをしていていいの?」

という声が出てくる。

つまり、

頭では、

「そんなに自分を責めなくていい」

とわかっていても、

心は自動的に、

いつもの道を通ってしまう。

では、

この「自分を責める癖」は、

どうしたら変えていけるのでしょうか?

次の記事では、

自分を責めてしまう人の心理|なぜ何でも「自分が悪い」と思ってしまうのか?

をテーマに、

今回扱った「自己批判」を、

さらに具体的に掘り下げていきます。

なぜ、

何かあると反射的に、

「私が悪い」

と思ってしまうのか。

なぜ、

反省がいつの間にか、

自己否定へ変わってしまうのか。

そして、

「責めることで自分を変える」以外の方法を、どう心に教えていけばいいのか。

自分を責める癖を無理やり消すのではなく、

その声が必要なくなっていくような、

新しい自分との関わり方を、

博士と助手と一緒に考えていきましょう。

 

 ● この記事の著者:設楽貴之
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