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ブログ

2026.08.10

承認欲求が強い人の心理 〜なぜ「認められたい」が止まらないのか?〜

「もっと認めてほしい」

「頑張っていることに気づいてほしい」

「すごいと思われたい」

「必要とされたい」

「褒めてもらえないと、なんだか自信がなくなる」

そんな気持ちが強くなることはありませんか?

仕事で一生懸命頑張った。

でも、上司から何も言われない。

すると、

「私の仕事って評価されていないのかな……」

と落ち込む。

家族のためにいろいろやっている。

でも、

「ありがとう」

と言ってもらえない。

すると、

「私って大切にされていないのかな」

と寂しくなる。

SNSに投稿した。

でも「いいね」が少ない。

すると、

「私の発信なんて誰も興味ないのかな」

と不安になる。

反対に、

誰かから褒められた。

「あなたのおかげで助かった」

と言われた。

SNSでたくさん反応をもらえた。

すると、

急に自信が出てくる。

このように、

人から認めてもらえると安心し、認めてもらえないと自分の価値まで揺らいでしまう。

もし、そんな状態が続いているとしたら、

あなたの中で、

「他人からの承認」と「自分自身の価値」が強く結びついている

のかもしれません。

前回の記事では、

「人からの評価が気になる人の心理」

についてお話ししました。

そこで、

「他人からどう思われるか」を気にしすぎると、

自分の価値を外側の物差しで測るようになってしまうことがある、

とお伝えしました。

では、さらに一歩深く考えてみましょう。

なぜ私たちは、

これほどまでに、

「認めてほしい」

と思うのでしょうか?

そして、

なぜ一度認めてもらっても、

しばらくすると、

また認めてもらいたくなるのでしょうか?

今回は心理学の物知り博士👨🏼‍🏫と助手🧑🏼‍🎓と一緒に、

「承認欲求」の正体

をじっくり紐解いていきましょう。

結論:承認欲求が苦しくなるのは「承認=自分の価値の証明」になるから

助手🧑🏼‍🎓

「博士、僕、ちょっと聞きたいことがあります。」

博士👨🏼‍🏫

「なんじゃ?」

助手🧑🏼‍🎓

「人から認めてもらいたいって思うのは、良くないことなんですか?」

博士👨🏼‍🏫

「いや。まったくそんなことはないぞ。」

助手🧑🏼‍🎓

「えっ?」

博士👨🏼‍🏫

「誰だって、認めてもらえたら嬉しい。」

「褒められれば嬉しいし、“ありがとう”と言われれば嬉しい。」

「それはとても自然なことじゃ。」

助手🧑🏼‍🎓

「じゃあ、承認欲求って悪いものじゃないんですね。」

博士👨🏼‍🏫

「もちろんじゃ。」

「問題になるとしたら——」

“認めてもらえないと、自分の価値までなくなったように感じてしまうとき”じゃよ。

ここが、とても大切です。

人から認められたい。

必要とされたい。

褒めてもらいたい。

愛されたい。

こうした欲求そのものを、

無理になくす必要はありません。

むしろ、人間関係の中で生きる私たちにとって、

とても自然な気持ちです。

問題になるのは、

「人から認めてもらえること」が、自分の価値を確認する唯一の方法になってしまうこと。

例えば、

褒められた。

私は価値がある。

認められた。

私は大丈夫。

必要とされた。

私はここにいていい。

反対に、

褒められなかった。

私は大したことがない。

期待に応えられなかった。

私は役に立たない。

必要とされなかった。

私には価値がない。

こうなってしまうと、

他人の反応によって、

自分自身の価値が大きく上下するようになります。

【セルフチェック】あなたの「認められたい」は強くなりすぎていませんか?

次の項目を読んで、当てはまるものがあるか確認してみてください。

  • ● 人から褒められると、とても安心する
  • ● 頑張ったのに評価されないと強く落ち込む
  • ● 「ありがとう」と言われないと不満を感じることがある
  • ● 人から必要とされると、自分の価値を感じる
  • ● SNSの「いいね」や反応が気になる
  • ● 自分より評価されている人を見ると焦る
  • ● 人から「すごい」と思われたい気持ちが強い
  • ● 期待されると、無理をしてでも応えようとする
  • ● 頼られると断れない
  • ● 人から認めてもらうために頑張りすぎることがある
  • ● 褒められないと「もっと頑張らなければ」と思う
  • ● 人の役に立っていないと落ち着かない
  • ● 「いい人」と思われたい気持ちが強い
  • ● 周囲から評価されている人を見ると、自分と比べてしまう
  • ● 自分自身ではなく「成果」で価値を証明しようとすることがある

助手🧑🏼‍🎓

「博士……。」

「僕、承認のスタンプカードを集めているみたいです。」

博士👨🏼‍🏫

「しかも、何枚集めても新しいカードが出てくることがある。」

助手🧑🏼‍🎓

「それ、永久に終わらないじゃないですか。」

博士👨🏼‍🏫

「そこが今日の大事なところなんじゃ。」

※このチェックは診断ではありません。自分の考え方や行動の傾向に気づくための目安としてお使いください。

そもそも「承認欲求」とは何なのか?

承認欲求という言葉を聞くと、

「目立ちたがり」

「褒められたがり」

「SNSで注目を集めたがる人」

のようなイメージを持つ人もいるかもしれません。

でも、

承認欲求はもっと身近なものです。

例えば、

「仕事を頑張ったから、少しくらい評価してほしい」

「家族のためにやっていることに気づいてほしい」

「好きな人から大切にされたい」

「自分の意見をわかってほしい」

「自分の存在を認めてほしい」

こうした気持ちも、

広い意味では「承認を求める気持ち」です。

助手🧑🏼‍🎓

「じゃあ博士、ほとんどの人にありますよね?」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃ。」

人は、

完全に一人だけで生きているわけではありません。

誰かとの関係の中で、

「自分はここにいていい」

「自分は大切にされている」

「自分には役割がある」

と感じることは、

心の安定にもつながります。

ですから、

承認欲求そのものを悪者にする必要はありません。

「承認を求める」と「承認に依存する」は違う

ここで、

とても大切な違いがあります。

それが、

承認を求めること

と、

承認に依存すること

です。

例えば、

一生懸命作った資料を上司から褒められた。

「嬉しい!」

と思う。

これは自然です。

でも、

褒められなかっただけで、

「私は仕事ができない」

「もっと頑張らないと価値がない」

となってしまったら、

少し話が変わります。

博士👨🏼‍🏫

「ケーキに例えるならな。」

助手🧑🏼‍🎓

「急に美味しそうな話になりましたね。」

博士👨🏼‍🏫

「他人からの承認は、“ケーキの上のイチゴ”くらいがちょうどいい。」

助手🧑🏼‍🎓

「あると嬉しい。」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃ。」

「じゃが、イチゴがないだけで“これはケーキではない!”となったら困るじゃろう。」

他人から認めてもらえることは、

嬉しい。

励みになる。

自信にもなる。

でも、

それがないと自分自身の価値までなくなるわけではない。

この違いが大切なのです。

なぜ「認められたい」が止まらなくなるのか?

では、

なぜ承認を強く求めるようになるのでしょうか?

原因は一つではありません。

例えば、

子どもの頃、

「いい子」でいると褒めてもらえた。

成績が良いと認めてもらえた。

親の期待に応えると喜んでもらえた。

人の役に立つと感謝された。

反対に、

失敗すると叱られた。

期待に応えられないとがっかりされた。

兄弟や友達と比較された。

自分の気持ちより「ちゃんとすること」を求められた。

こうした経験が積み重なることで、

心の中に、

「何かができる私=価値がある」

という学習が生まれることがあります。

そして、その裏側には、

「何もできない私=価値がない」

という不安が生まれることがあります。

「そのままの自分」より「役に立つ自分」で価値を感じる

例えば、

子どもの頃から、

弟や妹の面倒をよく見ていた。

家の手伝いをしていた。

親の愚痴を聞いていた。

学校でも、

先生から頼まれたことをきちんとやっていた。

すると、

「しっかりしてるね」

「あなたは本当にいい子ね」

「助かるわ」

と言われる。

もちろん、

それは嬉しい経験です。

でも、場合によっては、

子どもの心の中で、

「役に立つと愛される」

という学習が生まれることがあります。

助手🧑🏼‍🎓

「それ自体は悪いことじゃないですよね?」

博士👨🏼‍🏫

「もちろんじゃ。」

「じゃが問題は、“役に立たない自分でも大切にされる”という感覚を持ちにくくなることなんじゃ。」

つまり、

何かをしている自分。

頑張っている自分。

役に立っている自分。

期待に応えている自分。

そういう自分には価値を感じられる。

でも、

疲れて休んでいる自分。

失敗した自分。

何も成果を出していない自分。

誰からも必要とされていない自分。

そんな自分になると、

急に価値を感じられなくなる。

すると、

休めなくなります。

頑張り続けます。

人の頼みを断れなくなります。

そして、

また「必要とされる自分」を作ろうとします。

承認欲求が強い人ほど「頑張り続ける」ことがある

助手🧑🏼‍🎓

「博士、承認欲求が強い人って、もっと“褒めて褒めて!”って言う人だと思っていました。」

博士👨🏼‍🏫

「むしろ、まったく逆に見えることもあるぞ。」

例えば、

いつも人のために頑張る。

仕事をたくさん引き受ける。

困っている人がいると放っておけない。

人に迷惑をかけない。

弱音を吐かない。

期待されたら応える。

一見すると、

「承認なんて求めていない立派な人」

に見えるかもしれません。

でも、その奥に、

「役に立つ私でいなければ」

「期待に応えなければ」

「必要とされなくなったら怖い」

という気持ちが隠れていることがあります。

だから、

承認欲求は必ずしも、

「私を見て!」

という形だけで現れるわけではありません。

ときには、

“頑張りすぎる人”という姿で現れることもあるのです。

なぜ一度認めてもらっても、また認められたくなるのか?

ここが今回の記事の核心です。

助手🧑🏼‍🎓

「博士。」

「一度褒めてもらったら、“よし、これで一生安心!”とはならないですよね。」

博士👨🏼‍🏫

「ならんのう。」

「褒め言葉に永久保証はついておらんからな。」

なぜでしょうか?

例えば、

「自分には価値がある」

という感覚を、

自分自身ではほとんど持てず、

他人からの評価によって補っているとします。

すると、

褒めてもらう。

安心する。

しばらく経つ。

また不安になる。

もっと認めてもらいたくなる。

さらに頑張る。

また認めてもらう。

安心する。

という循環が起こります。

これは、

穴の開いたバケツに水を注ぎ続けているような状態

に似ています。

水を入れた瞬間は満たされる。

でも、

少しずつ抜けていく。

だから、

また水を入れなければならない。

問題は、

「もっとたくさん水を入れること」

だけではありません。

なぜ水が抜けてしまうのかを見ること

も大切なのです。

「褒められたい」の奥にある本当の願い

ここで、

少し深い質問をしてみましょう。

あなたが、

「認めてほしい」

と思うとき、

本当に欲しいものは何でしょう?

「すごいね」

という言葉でしょうか?

それとも、

その言葉を通して感じたい、

何か別の感覚

でしょうか?

例えば、

「すごいね」と言われたい。

なぜ?

頑張っていることをわかってほしい。

なぜ?

大切にされていると感じたい。

あるいは、

「必要とされたい」

なぜ?

自分には居場所があると思いたい。

あるいは、

「仕事で評価されたい」

なぜ?

自分には能力があると安心したい。

助手🧑🏼‍🎓

「つまり、“認めてほしい”の奥に、もっと深い願いがあるんですね。」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃ。」

承認欲求を責めるより、“私は承認を通して何を感じたいんだろう?”と聞いてみる方が、ずっと役に立つんじゃよ。

承認欲求の奥には「私は大丈夫?」という問いがあることがある

表面的には、

「もっと評価してほしい」

かもしれません。

でも、その奥には、

「私は大丈夫?」

という問いが隠れていることがあります。

私はちゃんとできている?

私は人から必要とされている?

私は愛されている?

私はここにいていい?

私は価値のある人間?

そして、

その答えを、

他人からもらおうとする。

「あなたはすごいね」

「よかった。私は大丈夫」

「あなたが必要」

「よかった。私はここにいていい」

「ありがとう」

「よかった。私は役に立っている」

もちろん、

人からそう言ってもらえることは素晴らしいことです。

でも、

自分の「大丈夫」を、すべて他人に預けてしまうと苦しくなります。

承認欲求が強いと「比較」が増えやすい

自分の価値を、

外側の評価によって確認していると、

どうしても周囲が気になります。

「あの人は私より評価されている」

「あの人の方が仕事ができる」

「あの人のSNSの方が反応が多い」

「あの人の方が幸せそう」

すると、

他人の成功が、

自分の価値を下げるように感じることがあります。

助手🧑🏼‍🎓

「博士、誰かが100点を取ったら、僕の点数が下がるような感じです。」

博士👨🏼‍🏫

「実際には助手くんの答案には何も起きておらんのにな。」

誰かが評価されたことと、

あなたの価値は別です。

誰かが成功したからといって、

あなたの価値が減るわけではありません。

でも、

評価という一本の物差しの上に全員を並べてしまうと、

「上か下か」

「勝っているか負けているか」

が気になりやすくなります。

SNSは「承認の数字」が見えやすい世界

現代では、

承認欲求が刺激されやすい環境もあります。

例えばSNSです。

「いいね」

フォロワー数。

再生回数。

コメント数。

数字で反応が見えます。

すると、

昨日より反応が少ない。

「何か悪かった?」

誰かの投稿が自分より伸びている。

「私には魅力がない?」

というように、

数字がそのまま自己評価へ結びつくことがあります。

もちろん、

SNSを使うこと自体が問題なのではありません。

大切なのは、

「数字はコンテンツへの反応であって、私という人間の価値そのものではない」

と分けて考えることです。

「評価される自分」を演じ続けると、本当の自分がわからなくなる

承認を得るために、

周囲が喜ぶ自分を作り続ける。

すると、

少しずつ、

「自分が本当は何をしたいのか」

がわからなくなることがあります。

例えば、

本当は休みたい。

でも、

頑張る人だと思われたい。

だから働く。

本当は断りたい。

でも、

優しい人だと思われたい。

だから引き受ける。

本当は違う意見がある。

でも、

感じのいい人だと思われたい。

だから黙る。

助手🧑🏼‍🎓

「これ、褒められるほどやめにくくなりそうですね。」

博士👨🏼‍🏫

「その通りじゃ。」

「“本当の自分を隠すほど評価される”という状態になると、少し複雑になる。」

外側では、

「いい人ですね」

「しっかりしていますね」

「いつも助かります」

と評価される。

でも、

内側では、

「本当の私は誰にもわかってもらえていない」

という孤独が大きくなることがあります。

「認められるために頑張る」と「自分が大切だから頑張る」は違う

例えば、

同じように仕事を頑張っている二人がいるとします。

Aさんは、

「評価されなければ自分には価値がない」

と思って頑張る。

Bさんは、

「この仕事を大切にしたい」

と思って頑張る。

外から見ると、

同じように働いているかもしれません。

でも、

内側は違います。

Aさんにとって、

結果は自己価値の証明です。

だから失敗が怖い。

評価されないと苦しい。

Bさんにとって、

結果は大切にしていることへの取り組みです。

だから失敗しても、

「次はどうしよう?」

と考えやすい。

博士👨🏼‍🏫

「同じ“頑張る”でも、“何のために頑張っているか”で心の自由度は変わるんじゃ。」

今日からできる「承認欲求との付き合い方」5ステップ

ここからは、

具体的な実践です。

承認欲求をなくすのではなく、

承認に振り回されにくくする

ための5つのステップをご紹介します。

ステップ① 「今、誰に認めてほしい?」を具体的にする

まず、

「認められたい」

という漠然とした気持ちを、

具体的にします。

誰から?

上司?

親?

パートナー?

友達?

SNSを見ている人?

そして、

何を認めてほしい?

頑張り?

能力?

優しさ?

存在そのもの?

例えば、

「上司に仕事ができる人だと思ってほしい」

「母親に、私はちゃんと生きていると認めてほしい」

「パートナーに、私の頑張りに気づいてほしい」

ここまで具体的になるだけでも、

気持ちの正体が少し見えてきます。

ステップ② 「認めてもらったら、私は何を感じたい?」と聞く

次に、

もう一段深く入ります。

「上司から評価されたら?」

自信を持てる。

「家族からありがとうと言われたら?」

大切にされていると感じる。

「必要とされたら?」

自分には居場所があると感じる。

つまり、

あなたが欲しいのは、

「褒め言葉」そのものではなく、

その言葉によって得られる、

安心、自信、つながり、価値、居場所

なのかもしれません。

ステップ③ 「他人に求めている言葉」を自分にも言ってみる

ここは、とても大切です。

例えば、

本当は誰かから、

「よく頑張ったね」

と言ってほしい。

なら、

自分にも言ってみます。

「今日はよく頑張った」

本当は、

「あなたは十分やっているよ」

と言ってほしい。

なら、

「私は今日できることをやった」

と自分に伝えます。

助手🧑🏼‍🎓

「でも博士、自分で言ってもあまり嬉しくない気がします。」

博士👨🏼‍🏫

「最初はそうかもしれん。」

「何十年も外からだけ水をもらっていた植物に、“今日から自分でも根を伸ばそう”と言っているようなものじゃ。」

すぐに大きな変化を感じなくても構いません。

大切なのは、

自分を評価する権利を、少しずつ自分にも戻していくことです。

ステップ④ 「結果」ではなく「行動」を自分で認める

例えば、

「契約が取れた」

「試験に合格した」

「SNSが伸びた」

という結果だけを評価すると、

結果が出ない日は自分を認めにくくなります。

そこで、

行動を見ます。

「今日は苦手な電話を一本かけた」

「断るのが怖かったけれど、一度考えさせてくださいと言えた」

「失敗したけれど、逃げずに振り返った」

「疲れていたので、無理せず休むことを選んだ」

博士👨🏼‍🏫

「結果には、自分ではコントロールできないものも含まれる。」

「自分が選んだ行動」を認める習慣を作るんじゃ。

ステップ⑤ 「認められなくてもやりたいこと」を一つ選ぶ

最後に、

こんな質問をしてみてください。

「誰にも褒められなくても、私はこれをやりたい?」

例えば、

誰にも見せなくても絵を描きたい。

評価されなくてもこの仕事を丁寧にやりたい。

SNSに載せなくても旅行を楽しみたい。

誰からも褒められなくても家族を大切にしたい。

誰にも気づかれなくても、自分のために休みたい。

この質問は、

「評価される自分」から「自分が大切にしたい人生」へ戻るためのコンパス

になります。

今日からできる「自分で自分を承認するワーク」

ここで、

一つ具体的なワークをご紹介します。

夜、寝る前に、

次の3つを書いてみてください。

① 今日、自分がやったこと

例えば、

「仕事へ行った」

「夕食を作った」

「メールを返信した」

「苦手な人と話した」

小さなことで構いません。

② 今日、自分なりに頑張ったこと

「疲れていたけれど必要な仕事を終えた」

「言い返したかったけれど、一度落ち着いて話した」

「怖かったけれど自分の意見を伝えた」

③ 今日、自分にかけたい言葉

「今日もよくやった」

「全部できなくても大丈夫」

「今日はここまでで十分」

「怖かったのに一歩進めたね」

「休むことを選べたのも大切だった」

助手🧑🏼‍🎓

「博士、これって自分で自分に“いいね”を押すみたいですね。」

博士👨🏼‍🏫

「うむ。」

「しかもアルゴリズムに左右されん。」

承認欲求が出てきたときの「3つの質問」

誰かから認めてもらいたくて、

苦しくなったとき。

次の3つを自分に問いかけてみてください。

① 私は今、誰に何を認めてもらいたい?

まず、

相手と内容を具体的にします。

「みんなから評価されたい」

ではなく、

「上司から仕事ぶりを評価してほしい」

「パートナーに頑張りをわかってほしい」

とします。

② 認めてもらえたら、私は何を感じられる?

安心?

自信?

愛されている感覚?

居場所?

自分には価値があるという感覚?

ここに、

あなたが本当に求めているものが隠れていることがあります。

③ その感覚を、自分から自分へ1%だけ与えるなら?

いきなり、

「私は最高!」

と思う必要はありません。

1%でいいのです。

「今日はここまでできた」

「私は私なりに頑張っている」

「失敗したけれど、挑戦した」

「疲れている自分にも休む権利がある」

小さく、

自分自身にも承認を返していきます。

「自己承認」とは、自分を何でも肯定することではない

ここで、

一つ誤解しやすいところがあります。

自己承認とは、

「私は何をしても正しい!」

と思うことではありません。

失敗したら、

失敗を認める。

人を傷つけたら、

必要なら謝る。

改善できるところがあれば、

改善する。

それでも、

「失敗した私には価値がない」

とはしない。

助手🧑🏼‍🎓

「行動の反省と、自分自身の否定を分けるんですね。」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃ。」

これは前の記事でもお話しした、

「評価を情報として使う」

という考え方にもつながります。

「ここは改善しよう」

は情報です。

「だから私はダメだ」

は自己否定です。

自己承認とは、

自分を甘やかすことではありません。

自分を否定せずに、自分を育てることなのです。

「自分で自分を認める」と、他人の承認がいらなくなるのか?

助手🧑🏼‍🎓

「博士、自己承認できるようになったら、もう人から褒められなくても平気になるんですか?」

博士👨🏼‍🏫

「いや。」

助手🧑🏼‍🎓

「違うんですか?」

博士👨🏼‍🏫

「褒められたら、普通に嬉しがればいい。」

「“ありがとうございます!”と言えばいいんじゃ。」

自己承認とは、

他人の承認を拒絶することではありません。

むしろ、

他人からの承認を、素直に受け取れるようになること

でもあります。

「褒められないとダメ」

ではなく、

「褒められたら嬉しい」

になる。

この違いは、とても大きいのです。

「認められるための人生」から「大切にしたい人生」へ

博士👨🏼‍🏫

「助手くん。」

「もし世界中の人から褒めてもらえる仕事があったとしよう。」

助手🧑🏼‍🎓

「最高ですね。」

博士👨🏼‍🏫

「ただし、助手くん自身はまったく好きではない。」

助手🧑🏼‍🎓

「うーん……。」

博士👨🏼‍🏫

「逆に、誰にも褒められないが、自分は心から大切だと思えることがある。」

「どちらを選ぶ?」

助手🧑🏼‍🎓

「……難しいですね。」

博士👨🏼‍🏫

「だからこそ、“何を評価されるか”だけではなく、“何を大切にして生きたいか”を考える必要があるんじゃ。」

他人からの評価は、

人生の大切な栄養の一つです。

でも、

それだけを食べて生きる必要はありません。

自分が好きなこと。

自分が大切にしたいこと。

自分が納得できること。

自分が「これでいい」と思えること。

そうしたものも、

心を支える大切な栄養です。

「褒められる自分」ではなく「自分が誇れる自分」へ

例えば、

誰にも見られていなくても、

落ちているゴミを拾った。

誰にも褒められなくても、

約束を守った。

怖かったけれど、

自分の本音を伝えた。

疲れていたから、

無理をせず休んだ。

誰にも気づかれなくても、

昨日より少し丁寧に仕事をした。

そうした行動を、

自分自身が知っています。

助手🧑🏼‍🎓

「博士、他人が見ていないところの自分って、評価されないですよね。」

博士👨🏼‍🏫

「他人からはな。」

「じゃが、一人だけ見ている人がおる。」

助手🧑🏼‍🎓

「……自分?」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃ。」

自分が見ている自分を、自分で認めてやることもできるんじゃよ。

自分の価値を「成果」から少し切り離してみる

ここで、

もう一つ大切なことがあります。

あなたには、

仕事がうまくいった日もあります。

うまくいかなかった日もあります。

人の役に立てた日もあります。

誰の役にも立てなかったように感じる日もあります。

元気な日もあります。

何もしたくない日もあります。

それでも、

その日の成果によって、あなたという人間そのものが別人になるわけではありません。

仕事で失敗した日は、

「失敗したあなた」です。

「価値のないあなた」ではありません。

疲れて何もできなかった日は、

「疲れていたあなた」です。

「役に立たないあなた」ではありません。

博士👨🏼‍🏫

「“何をしたか”と“何者であるか”を、全部一緒にしないことじゃ。」

承認欲求をなくすのではなく「承認の入り口」を増やす

他人からしか承認を得られないと、

入り口は一つです。

だから、

その扉が閉じると不安になります。

でも、

承認の入り口を増やすことはできます。

他人から認めてもらう。

自分で自分の努力を認める。

自分の価値観に沿った行動を認める。

小さな成長を認める。

できなかった自分にも、

「今日はそういう日だった」と居場所を与える。

すると、

他人の承認は「唯一の水源」ではなくなります。

博士👨🏼‍🏫

「井戸が一つしかなければ、その井戸が枯れるたびに困る。」

「じゃが水源がいくつもあれば、少し安心できるじゃろう。」

まとめ:「認められたい自分」を責めなくていい

「人から認められたい」

「褒めてもらいたい」

「必要とされたい」

そんな気持ちが出てきたとき、

「私は承認欲求が強いからダメだ」

と責める必要はありません。

承認を求めることは、

人間にとって自然なことです。

もしかすると、

あなたはこれまで、

頑張ることで認めてもらってきたのかもしれません。

人の役に立つことで、

自分の居場所を作ってきたのかもしれません。

期待に応えることで、

人とのつながりを守ってきたのかもしれません。

だから、

その方法をいきなり捨てる必要はありません。

ただ、

少しずつ、

自分の価値を確認する方法を増やしていく。

人から、

「すごいね」

と言ってもらう。

嬉しい。

でも、

言ってもらえない日にも、

「今日はここまでできた」

と自分で言える。

誰かから、

「あなたが必要」

と言われる。

嬉しい。

でも、

誰からも必要とされていないように感じる日にも、

「何かの役に立たなくても、私はここにいていい」

と少しずつ思える。

助手🧑🏼‍🎓

「博士。」

「承認欲求をなくすんじゃなくて……。」

「承認を全部、他人任せにしないようにするんですね。」

博士👨🏼‍🏫

「そうじゃ。」

「他人からもらう承認を捨てる必要はない。」

「自分から自分へ渡せる承認も増やしていけばいいんじゃよ。」

誰かから認めてもらえた日は、

その喜びを受け取っていい。

でも、

認めてもらえなかった日にも、

あなたの価値まで消えてしまうわけではありません。

「認められる自分」を作り続ける人生から、

「自分自身が納得できる自分」を育てる人生へ。

それが、

承認欲求に振り回される状態から少しずつ自由になっていく、

大切な一歩なのです。

関連記事:「認められたい」に疲れてしまった方へ

今回の記事が当てはまった方には、次の記事もおすすめです。

人からの評価が気になる人の心理 〜なぜ「どう思われるか」が怖いのか?〜

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他人軸で生きてしまう人の心理 〜なぜ他人を優先してしまうのか?〜

本音が言えない人の心理 〜なぜ本当の気持ちを隠してしまうのか

次のステップ:「自分には価値がある」と思えないのはなぜ?

ここまで読んで、

一つの疑問が浮かんだ方もいるかもしれません。

「自分で自分を認めればいいと言われても、それができない」

「自分を褒めても、心のどこかで“でも私は大したことない”と思ってしまう」

「何かを成し遂げていない自分には、どうしても価値を感じられない」

もしそうだとしたら、

承認欲求のさらに奥に、

「自己価値」や「自己肯定感」

というテーマが隠れているのかもしれません。

なぜ、

できる自分なら認められるのに、

できない自分は認められないのでしょう?

なぜ、

人には優しくできるのに、

自分には厳しくなってしまうのでしょう?

そして、

そもそも、

「自分を肯定する」とは何なのでしょうか?

次の記事では、

自己肯定感が低い人の心理 〜なぜ「自分には価値がない」と感じてしまうのか?〜

をテーマに、

「評価」「承認」よりさらに深いところにある、

自分自身との関係

について、博士と助手と一緒に掘り下げていきます。

誰かから「あなたには価値がある」と言ってもらうだけではなく、

自分自身が、

少しずつ、

「この自分で生きていっても大丈夫」

と思えるようになるために。

次は、これまでの記事の流れの中でも、とても大切なテーマへ進んでいきましょう。

 

 ● この記事の著者:設楽貴之
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